塔婆・護摩木 2
「塔婆(とうば)」とは「卒塔婆(そとうば)」を略したもので、その始まりは、梵語(ぼんご)の「ストゥーパ」(仏塔、霊廟を意味する)からきています。
やがて中国へ伝わり漢訳され、日本へも「卒塔婆(そとうば)」として伝わりました。
「塔婆」は、お釈迦様のご遺骨をおさめたお墓である、「五重塔」に由来しています。
「五重塔」は変化して、のちに「五輪塔」(5つの石を重ねた墓石)として、我が国にも伝わりました。
「五輪塔」は、上から“空・風・火・水・地”と、古代インドにおける宇宙の構成要素を表しているといわれ、これを簡略化して伝えられたのが、「塔婆」です。
そのため、「塔婆」の上部にも、5つの切り込みが入っています。
仏教において塔婆を立てることは“善行”であるとされており、自身の善を積むことで、ご先祖様へのご供養になると信じられています。