戒名について 1
戒名の由来
戒名をはじめにつけてもらったのは、奈良の大仏様を作った仏師の孫である女性とされています。
公に戒名を最初にもらった人は勝武天皇とされていて、中国僧鑑真から東大寺で「勝満」という戒名をもらったそうです。
そもそも、戒名は仏道修行に入った出家者に贈られるものでした。
厳しい修行をしなければいただけないので、一般人ではなかなかいただけるものではなかったようです。
しかし、現在では、儀式を受けたり、講習に参加すれば生前でも授けてもらえるようになっています。
もともと、戒律を守る仏の弟子となった証拠のものなので、生前にいただいても問題はないのです。
ただ、現在では、亡くなってから遺族が僧侶に依頼して、通夜の前に授かることが一般的です。
ただ、お骨を埋葬するお寺以外の別のお寺の僧侶に戒名をつけてもらうと、埋葬するお寺から納骨を断られることもあるようです。
ですから、基本的には納骨埋葬を行うお寺で戒名をつけてもらいましょう。
そうしないと、戒名の改名を求められることがあるようです。
ただし、個人の意思で戒名をつけたくなければ、俗名でもいいとされています。
この戒名は、実は宗派によっては戒名と呼ばれないこともあります。
浄土真宗では戒名ではなく、仏弟子になるために法名をいただきます。
また、日蓮宗では戒名よりも法号と言うことが多いようです。
どんなに身分の高い人でも、仏の世界は平等であるということの表れから、名前は、基本的に二文字で表されます。
お位牌に書かれているものは、重々しく長いものがよいと考えられがちですが、本来戒名は二文字だけです。