役に立つ年中行事のミニ知識 5
お彼岸には「六波羅蜜」の実践を
「波羅蜜」は般若心経に出てくる「波羅蜜多」と同じ意味で、サンスクリット語の「パーラミター」を音写した語です。
日本では「至彼岸」と訳され、大乗仏教における悟りの境地、すなわち彼岸へと至ることを表します。
「六波羅蜜」は、この世に居ながらにして彼岸に至るための6つの修行のことです。
布施(ふせ)波羅蜜:見返りを求めず、他人のために惜しみなく善行を施すこと
持戒(じかい)波羅蜜:戒律を守り、身を慎み、他人に迷惑をかけないこと
忍辱(にんにく)波羅蜜:身に起こる災いを受け容れ、耐えしのぶこと
精進(しょうじん)波羅蜜:誠心誠意努力を続けること
禅定(ぜんじょう)波羅蜜:常に静かな心を持ち、動揺しないこと
智慧(ちえ)波羅蜜:怒りや愚痴、貪りに捉われず、物事の真理を正しく見極めること
普段なかなか出来ない「六波羅蜜」の修行。
確かにこれを実践できれば、こころ豊かな日常を過ごすことが出来そうですね。
お彼岸とは、ご先祖に感謝を捧げるだけでなく、この世に生きる私たちがこの六波羅蜜を実践すべき期間でもあるのです。