お釈迦様の教えの基本 1
縁起という考え
全ての物事は、独立して起こるのではなく、なんらかの原因によって生じるという考えのこと。
世の中のあらゆるものごとは、原因と結果の関係でつながっています。
仏教の教えの基本となる思想です。
「南無」とは?
「南無」はサンスクリット語の「ナマス(=帰依する)に漢字をあてたもの。
「南無釈迦牟尼仏」「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」「南無大師遍照金剛」など、宗派によってそれぞれ唱えることばがあります。
これはそれぞれの仏や経典などを「信じ、帰依します」という意味です。
お経は誰が書いたの?
お経はお釈迦様が直接書いたものではありません。
御釈迦様の教えが口伝えに広まっていく中で、さまざまなグループがそれぞれ教えを記録し、まとめるようになりました。
またそれが時代を経てアジア諸国に伝わっていくうちに、いろいろに解釈され、翻訳され、たくさんのお経ができました。
なので「誰」と一言でいうことはできないのです。
お経はなぜ読むの?
お経をよんだり、人に聴かせたりすることは、とても功徳のあることとされています。
御釈迦様の教えは、はじめは口伝えによって広まったものです。
弟子たちは聴いた教えを繰り返し唱えることで、学びを深めていきました。
ですから現在でもお経を「声にだして」唱えること、そして「耳で聴く」ことは心を整える上でとても大切なこととされているのです。
お経は何語で書かれている?
現在、日本でよまれるお経の多くは、インドから中国に伝わって翻訳された漢文か日本の古文で書かれています。
もともと御釈迦様は古代インドのマガダ地方を中心に説法したとされていますが、どのような言葉だったのか詳しくはわかっていないようです。
お経に書かれていること
お経にはさとりの世界のことや人生の真実に関することにとどまらず、さまざまな人間模様に悩む人びとを描いた物語・ドラマがお経に含まれています。
人は弱い存在であるからこそさまざまな悩みを持ちます。
だからこそお経もたくさんあるといえます。
お経という物語・ドラマの中心には、お釈迦様がいらっしゃり、人びとの悩みを解決されているのです。
お経とは
お経とはお釈迦様の教えをまとめたものです。
お釈迦様自身は自らの教えを文字に書いて残すということはしませんでした。
しかし弟子たちがお釈迦様の言葉を繰り返し「唱え」口伝えすることで、教えが広まりました。
それを後世の人たちが編纂し、書き記しました。
インドばかりではなく、他の国や地域にもお釈迦様の教えは伝わっていきました。
私たちが耳にするお経のほとんどは、中国語に翻訳されたものです。
お供え花の決まりごと
お墓や仏壇にお供えする仏花は、生花を用意しましょう。
人間に命があるように、花にも命があります。
仏花を見て、命の尊さや生きていることへの感謝を感じ取ることが大切です。
また、仏花は仏様の慈悲を表し、仏様へのお供え物でありながらも、花は私たちの側に向けられます。
お寺の鐘
お寺の鐘は「梵鐘」といい、朝夕の時の知らせや法要・儀式の合図として用いられてきました。
さらに大晦日の除夜の鐘のように、百八あるといわれる煩悩を取り除き、清らかな心で新年を迎えるために用いられてきました。
参拝者が鐘をつけるお寺もありますが、近隣への配慮から禁止しているお寺も多いため、確認をするようにしましょう。
お焼香について
お焼香とは抹香や線香を焚くことで、香りを仏様に供養します。
法要など、仏教儀礼の際に欠かせないものです。
仏教の発祥地であるインドは白檀・伽羅・沈香などの香木の産地であり、お香は熱帯の暑さの中で臭いを防ぐために用いられていました。
仏教ではお香を焚くと心身を清められるとされています。
清らかなお香の香りで心を鎮めてみませんか?