塔婆・護摩木 4
書く内容
塔婆には、以下のような内容が含まれます。
表裏、どちらに何を書くのかについては、宗派やご寺院によって異なります。
- ・故人様の戒名や、法要の回忌数
- ・ご供養する年月日
- ・塔婆を立てた人のお名前(施主名など)
- ・経文
- ・梵字(“空・風・火・水・地”の五大思想を表す)
- ・大日如来を表した梵字(宗派による)
費用
目安は、2,000円~1万円程といわれています。
塔婆を立てる際は、あらかじめご寺院に依頼して、文字を書いてもらったものを用意してもらわなければなりません。
そのため、「塔婆料」として、謝礼をお渡しするのが一般的です。
金額はご寺院により異なるため、依頼する際に、あわせて確認しておきましょう。
124年ぶりの2月2日の節分
今年の節分が124年ぶりに2月2日のワケ
節分といえば豆まきですが、近年は「恵方巻(えほうまき)の日」としても意識されるようになりました。
そして、「節分といえば2月3日」と認識していた人がほとんどのはずです。
ところが2021(令和3)年の節分は、124年ぶりに例年より1日早い2月2日とされています。
3日でなくなるのは1984(昭和59)年2月4日以来37年ぶり、2日になるのは1897(明治30)年2月2日以来124年ぶりのことです。
節分は季節を分けるという意味の雑節(ざっせつ)で、本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれを指すはずです。
いまでいう『節分』は、そのうち立春の前日だけが残ったものとされています。
つまり、立春が定まれば節分もその前日として定まるわけです」(国立天文台暦計算室) 雑節とは日本人の生活や文化、季節の移り変わりを基に生まれた日本独自の「特別な日」のことです。
立春、春分などの二十四節気(にじゅうしせっき)や、七夕(たなばた)、重陽(ちょうよう)などの五節句のように中国から伝わったものではありません。
おもに農作業に合わせた季節、気候が移り変わる時季の目安とされてきました。
「立春は春分や秋分と同じく二十四節気の一つです。立春の前日のみが節分として残ったのは、立春が太陰太陽暦(旧暦)の正月に近く、年の変わり目の意味合いが強いからと言われています」(国立天文台暦計算室)
それでは、節分の日がずれるのは、どんな理由からなのでしょうか。
「1年=365日と思っている人も多いと思いますが、地球が太陽を回る運動=季節のめぐりこそが、真の1年です。
1太陽年(地球が太陽を1周する時間)は暦の1年ではなく、およそ365.2422日=365日+6時間弱なのです」(国立天文台暦計算室)
この6時間弱という端数のために、立春の基準となる「立春点の通過時刻」は年々遅くなっていきます。
4年経つとその累計がほぼ1日になるため、1日増やしたうるう年を作ることで、季節と日付が大きくずれていかないようにしているのです。
「このため、立春点の通過時刻も変動します。つまり、1年ごとでは1太陽年365.2422日と1年365日の差(約6時間)ずつ遅くなる一方、うるう年には4年前より少し早くなる、というパターンです。 この流れによって、しばらく2月4日の中に納まっていた立春が2021年には2月3日へ移り、その前日である節分も連動して2月2日へ移ったというわけです」(国立天文台暦計算室)
塔婆・護摩木 3
角塔婆(かくとうば)
四角い棒状の形をしており、厚さが10cm程のものです。墓石を建てる前の墓標として用いられ、大型の角塔婆は、お寺の落慶法要などでも用いられます。
板塔婆(いたとうば)
厚さが1cm程の、薄く平べったい形状をしています。主に法要で追善供養として用いられます。
塔婆・護摩木 2
「塔婆(とうば)」とは「卒塔婆(そとうば)」を略したもので、その始まりは、梵語(ぼんご)の「ストゥーパ」(仏塔、霊廟を意味する)からきています。
やがて中国へ伝わり漢訳され、日本へも「卒塔婆(そとうば)」として伝わりました。
「塔婆」は、お釈迦様のご遺骨をおさめたお墓である、「五重塔」に由来しています。
「五重塔」は変化して、のちに「五輪塔」(5つの石を重ねた墓石)として、我が国にも伝わりました。
「五輪塔」は、上から“空・風・火・水・地”と、古代インドにおける宇宙の構成要素を表しているといわれ、これを簡略化して伝えられたのが、「塔婆」です。
そのため、「塔婆」の上部にも、5つの切り込みが入っています。
仏教において塔婆を立てることは“善行”であるとされており、自身の善を積むことで、ご先祖様へのご供養になると信じられています。
塔婆・護摩木 1
お墓参りの際、よく目にする物に、「塔婆(とうば)」や「護摩木(ごまぎ)」があります。
いずれも細長い板状のもので、故人様の戒名や、先祖供養などの文字が書かれています。
主に塔婆は、お墓の背面に立てられ、護摩木は火で燃やすことで、ご供養になるといわれています。
仏教では、年忌法要はもちろんのこと、お盆やお彼岸でも、よく用いられる物として知られています。
お位牌のご供養 5
きよらかな気持ちでご供養を
ご先祖様や故人様の魂が入ったお位牌は、そう簡単に手放せませないため、多くの方が悩み、ためらってしまうでしょう。
だからこそ、きちんとしたご供養を経て、きよらかな気持ちで、ご供養をするようにいたしましょう。
お位牌のご供養 4
【どちらも選べない場合】
一部のご寺院や霊園などでは、お位牌の預かりサービスを実施しています。
すぐに決断できない場合、こうしたサービスを利用することも可能です。
費用は月単位や年単位があり、預かってもらえる期間や詳細も異なります。まずは問い合わせてみましょう。
お位牌のご供養 3
【永代供養する場合】
一般的には、ご寺院や霊園などにある、納骨堂や位牌堂に安置されます。
ご家族内に承継者がいなくても、仏事のプロに永続的にご供養してもらえるため、安心して任せられます。
霊園などによって詳細は異なります。
一定期間を過ぎれば、お焚き上げされる場合や、お墓だけを永代供養し、お位牌はお手元に残されるケースもあります。
まずはご家族で話し合ってから、ご寺院などに相談してみましょう。
お位牌のご供養 2
【完全に処分する場合】
菩提寺やご寺院などで、「閉眼供養」を行ってもらいます。
お位牌は通常、最初に「開眼供養」と呼ばれる儀式を行います。
これにより、お位牌はただの物ではなく、“故人様の魂が宿ったもの”として、生まれ変わります。
そのため、お位牌を処分する際は、まずはそこに宿る、故人様たちの魂を抜く必要があります。
その上で、お焚き上げなどを行い、焼却します。
お位牌のご供養 1
どのような時に、お位牌のご供養が必要になるのかを考えます。
最も多いのが、“忌明け後の白木の位牌”です。
これは仏事のしきたり上、忌明け後には“本位牌”を用意しなければならないため、必ずご供養をすることになります。
また、次に多いのが“墓じまい”のケースです。
先祖代々のお墓をしまう際、お位牌も一緒にご供養する方が増えています。
ほかにも、繰出位牌にまとめる際、すでにあった複数のお位牌をご供養するケースも考えられます。
いずれにしても、古くなったお位牌は、自分で処分することはできません。
必ずご寺院や霊園、仏具店などに相談して、ご供養しましょう。