危篤・臨終から通夜の際の心得 15
遺族の服装 <女性>
女性の喪服が洋装の場合には、黒無地のスーツ、ワンピース、アンサンブルが正式。
襟元の空きが小さく、長袖、スカート丈は膝下くらいのものを。
夏場の葬儀の時には半袖を着ることも多くなっています。
バックと靴は黒の布製を用いますが、革製品の場合には光沢や金具など飾りのないものを
和装の場合には、黒の染め抜き五つ紋付き、黒羽二重など。
これに黒の帯、帯揚げ、帯留め、ぞうりをあわせ、足袋は白にします。
夏は絽の紋付きと帯をするのでが正式です。
危篤・臨終から通夜の際の心得 14
遺族の服装 <男性>
通夜・葬儀の際には、喪主が男性の場合は、モーニングコートに黒やグレーの縦縞のズボンをはくのが正式。
もちろん、ベスト、ネクタイ、靴、靴下もすべて黒です。
遺族や近親者の場合はブラックスーツに黒ネクタイを着用するのが一般的となっています。
危篤・臨終から通夜の際の心得 13
自宅で通夜を行う場合
自宅で通夜を行う場合には、祭壇を設けて、遺体を安置するスペースが必要です。
祭壇は意外に大きいので、家具などを移動しなければならないこともあります。
遺族が着替えるスペースを忘れずに用意をしましょう。
また車で弔問を訪れる人のために駐車場の確保をしましょう。
自宅の近くに空きスペースがある場合は、その管理人に相談してみます。
路上駐車のスペースがあったり、近くの道路の混雑が予想される場合などには、管轄の警察と前もって相談してみることもおすすめします。
危篤・臨終から通夜の際の心得 12
忌中の紙
死者が出た家の玄関には、よく忌中の紙が貼られますが、これは人の死というけがれをよそに及ぼさないために貼られる札。
たいていの場合、葬儀会社が用意をしてくれます。
ただし、宗教によったり、家によっては死はけがれではないと考えることもあり、この場合は忌中の札を出しません。
危篤・臨終から通夜の際の心得 11
故人の人柄がしのばれる遺影を
ある程度の年齢になると、自分の通夜・葬儀で祭壇に飾る遺影を自ら用意している人もいますが、たいていの場合は、遺族が選ぶこととなります。
今は多少のピンボケは修正できるので、写真の表情をボイントにして決めること。
故人の人柄がわかるような自然の表情のものや、少し微笑んでいる写真がベストです。
祭壇に飾ったときによく見えるように、できるだけ正面を向いたものを選びましょう。
危篤・臨終から通夜の際の心得 10
戒名の格
戒名には格があり、現在は金額によって左右されているようです。
一般的には、男性は信士、女性なら、信女。
最もランクが高いのは、院殿と大居士(女性は清大姉)で、その次が院と居士(女性は大姉)となっています。
危篤・臨終から通夜の際の心得 9
戒名
仏式の場合は、通夜の前あるいは納棺の前に、故人に戒名を授ける儀式もあります。
宗派によって、法名、法号と呼ばれることもありますが、戒名は多くの場合、葬儀を行う僧侶が生前の名前から1字を入れてつけてくれます。
危篤・臨終から通夜の際の心得 8
枕経
遺体の安置と枕飾りを終え、寺院から僧侶が訪れたら最初の読経が始まります。
これは故人の冥福を祈るための読経で「枕経」と呼ばれるものです。
その間、遺族は僧侶の後ろに控えて「枕勤め」をします。
このあと、遺体を棺に納める納棺が行われます。
しかし最近は葬儀会館でご遺体を預かることが多く、通夜の前に枕経を行うケースも増えています。
危篤・臨終から通夜の際の心得 7
臨終の祭壇「枕飾り」
遺体のそばに設ける臨終の祭壇が「枕飾り」です。
仏式では、白木の小机や白い布で覆った台の上に、線香と線香立て、ろうそくと燭台、鈴、茶碗にご飯を盛り箸を突き立てた一膳飯、一輪挿し、枕団子などを置きます。
神式では、八足の白木の台に水、洗い米、塩、御神酒、供物、榊、灯明が飾られます。
キリスト教式では、特に決まった形はないのですが、小机を白か黒の布で覆い、その上に白い花、十字架、聖書、ろうそくなどを置いて枕飾りとするケースが見られます。
危篤・臨終から通夜の際の心得 6
遺体は北向きに寝かせましょう
故人が自宅に戻ってきたら、頭を北向きにする「北枕」で布団に寝かせてあげます。
北枕は、釈迦が亡くなった時の故事によるもので、部屋の間取りで無理な場合は西向きに安置しましょう。
掛け布団は、ふつうに使う時と上下を逆にかけるのが、古くからの習わしです。