写仏
「写経」のほか、筆や絵の具を使って、仏像の姿を書き写す「写仏」もあります。
基本的に下絵をなぞるように描くので、絵心がなくても大丈夫。
仏さまと向き合う気持ちで、丁寧に書きましょう。
写経
写経とは、文字通り、経典を書き写すこと。
印刷技術が発達していなかった時代には、お経は書き写され、広められていきました。
そのため、いまでも写経は心を静める方法の一つであり、大きな利益があるとされています。
さまざまな仏像 4
天
如来や菩薩の守護神
バラモン教やヒンドゥー教など、インド古来の神々を仏教に取り込んだのが天。
守護神として仏教を守ります。
「梵天」「帝釈天」「弁財天」などがあります。
さまざまな仏像 3
明王
霊力豊かな如来の使者
如来の教えを世の中に広めるため、憤怒の形相で人々を仏道に目覚めさせます。
主に密教で重要しされ、「不動明王」「大威徳明王」「愛染明王」などがあります。
さまざまな仏像 2
菩薩
衆生救済をめざす
菩薩像は出家前のお釈迦様がモデル。
あえて仏にならず、修行者としてさまざまな姿で人々を教えに導きます。
「弥勒菩薩」「観音菩薩」「文殊菩薩」などがあります。
さまざまな仏像 1
如来
お釈迦様がモデル。
如来とは「さとりの世界より来る者」を指し、「釈迦如来」はさとりを開いたお釈迦様の姿です。
その後「薬師如来」「阿弥陀如来」「大日如来」など、多くの如来像が誕生しました。
京都五山送り火
夏の夜空を彩る「京都五山送り火」は、お盆の精霊を送る伝統行事です。
東山に大の字が浮かび上がり、続いて、松ケ崎に妙・法、西賀茂に船形、大北山に左大文字、そして、嵯峨に鳥居形が点ります。
これら5つの送り火はすべて京都市登録無形民俗文化財です。
本年は新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ、山上での密集、密接を避けるため、点火の個数を大幅に制限して実施されるそうです。
お盆の豆知識
キュウリの馬・ナスの牛
お盆の時に、キュウリの馬と、ナスの牛を供えることがあります。
これは先祖の霊が、馬に乗って一刻も早くこの世に帰り、牛に乗ってゆっくりあの世へ戻って行くように、との願いを込めたものといわれています。
真菰(まこも)で作られた馬と牛を供える場合も多いです。
また、先祖の霊がキュウリの馬に乗り、牛には荷物を乗せて楽に帰れるように、という意味が込められているともいわれています。
ほおづき
精霊棚や仏壇の前に、ほおづきを下げる地域があります。
ほおづきは鬼灯とも書かれ、死者の提灯であるともいわれています。
盆踊り
最近では宗教的な色合いは薄れてきましたが、元来盆踊りは、お盆に帰って来た故人や先祖の霊を慰め、無事に送り帰すための宗教的な行事でした。
また、帰って来た霊が供養のおかげで成仏できた喜びを、踊りで表現しているともいわれています。
お盆の起源
お盆は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれます。
亡くなられた方やご先祖様が、あの世と呼ばれる世界(浄土)からこの世(現世)に戻ってくる期間のことです。
故人が生前を過ごした場所、主に自宅でお迎えして、再び戻っていくあの世での幸せ(=冥福)を祈る機会となっています。
お盆の正式名称である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」は、仏教の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」というお経に由来しているとされています。
盂蘭盆経の「盂蘭盆(うらぼん)」は、サンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」が起源。
お釈迦様の弟子の一人、目連(もくれん)にまつわる言い伝えを表しているのです。
その言い伝えとは、亡き母が地獄で逆さ吊りの刑を受けていることを知った目連が、母親を救済する方法をお釈迦様から聞くというもの。
お釈迦様の教えが「(旧暦)7月15日に供養する」というものだったことから、現在のお盆の風習が始まったとされています。
新盆(にいぼん・あらぼん)について
故人の四十九日の忌明け後、初めて迎えるお盆を[新盆=ニイボン]といいます。
【新盆=アラボン】、【初盆=ハツボン】、【新盆=シンボン】などと呼ぶこともあります。
四十九日の忌明けより前に、お盆を迎えた時は、その年でなく、翌年のお盆が、新盆となります。
◆新盆の時は、親戚・知人・近親者を招き、僧侶を迎えて、読経してもらいます。(読経のあとは、仏への供養の意味で、参会者全員で食事をします。)
仏壇には盆の期間中、朝、昼、晩と3度家族と同じように食事を供えるようにします。これを「霊供膳(りょうぐぜん)」と言います。
普段のお盆よりも手厚く供養するのは、人の情として自然なことと言えるでしょう。
◆最も丁寧な新盆の迎え方
仏壇の前に盆棚=精霊棚(しょうりょうだな)を設け、初物の農作物でつくったお供物(きゅうり・なす)を飾り、供養膳に精進料理を盛り、白玉・だんご・果物・故人の好物なども供えます。なお、このお供物は墓前にも供えるので用意します。
また、お盆の間は精霊に自分の家を教えるために、仏壇のそばとか軒先に新盆堤灯を飾るものとされています。